Arthur Edward Waite(1857年10月2日 - 1942年5月19日)
ニューヨークのブルックリン生まれ。1歳のとき母の生まれ故郷のイギリスへ渡る。
カトリックの学校を卒業後、事務員の職につく。妹が亡くなったことをきっかけとして、心霊現象や交霊術に関心を持ちはじめるが、そのことでかえって心霊主義全般への懐疑心を持つようになった。
21歳の頃、大英博物館の図書館室に勤務。1891年1月、「黄金の夜明け団」(The Hermetic Order of the Golden Dawn)に入団、しばらくして退団。1896年2月に復団。1901年にフリーメーソンに入団。1903年7月に「聖黄金の夜明け団」を設立する。
生涯にわたって、薔薇十字軍、フリーメーソン、カバラ、錬金術などの著書や翻訳書多数残す。
1909年12月、世紀のヒット商品となるタロットカードをライダー社から出版。
1910年、その解説書の「タロットの鍵(The Key to the Tarot)」を出版している。
ウェイト版はモチーフやシンボルをよく研究し作成されている。また、いままでのタロットカードと大きく変わった点は、小アルカナについて、具体的な出来事を表現したストーリー性のある絵に変えたところである。
ウェイトのタロットカードはタロットのスタンダード・スタイルとなり、ウェイト版以降に作成されたタロットカードのほとんどはウェイト版のバリエーションとなっている。
Pamela Colman Smith(1878年2月16日 - 1951年9月18日)
イギリス・ミドルセックスのピムリコ生まれ。
1890年代初頭、ジャマイカのキングストンへ移る。1893年ブルックリンのプラット・インスティチュートで絵を学ぶ。
1897年、ニューヨークで初の展覧会を開く。
1901年5月、ロンドンにて自分のスタジオを持つ。そこで交流のあったウィリアム・バトラー・イェイツ(William Butler Yeats, 1865年6月13日 - 1939年1月28日)の紹介で「黄金の夜明け団」に参加するようになる。
のちにウェイトの「聖黄金の夜明け団」へ入っている。
1911年、カトリックに入信し、生涯信仰を持ち続けた。晩年は病気のため寝たきりですごすことが多かったという。生涯独身であった。
パメラの死後、晩年をパメラと一緒に過ごした女性に財産が譲られたが、実際はパメラの借金の返済で残らなかったという。世紀のヒット商品を出したのに、金銭的な成功は得ることはなかったようた。
Aleister Crowley(1875年10月12日 - 1947年12月1日)
イングランドのウォリックシャー州レミントン・スパー生まれ。
実家は裕福で、ビール醸造業を営んでいた。11歳のとき父親が死亡、その後、母親とロンドンへ移り住んだ。
2010年8月1日
[参考図書] タロット大全−歴史から図像まで 著:伊泉 龍一